そもそもストレージとは? オンラインストレージサービスについて理解を深める前に、まずはストレージについて解説していきましょう。ストレージは保管する場所を意味し、パソコン用語ではデータの保管場所をストレージと呼びます。パソコンに内蔵されているハードディスクや、USBや外付けHDDなどの外部媒体もストレージの一種です。昨今クラウドサービスの普及に伴って、ハードディスクやUSBをわざわざ購入する必要が無くなり、インターネット上に月額数百円で使えるストレージサービスを利用できるようになりました。 このインターネット上で利用できるストレージサービスを一般的にオンラインストレージと呼びます。日々皆さんが使用しているスマートフォンのサービスで「icloud」が身近な例です。スマートフォンの中にある電話帳や写真、音楽、アプリをicloudにバックアップし保管していますので、万が一、スマートフォンのデータが消えてしまっても復元する事ができます。 オンラインストレージは、このようにデータをバックアップしたり、時には無料の「宅ファイル便」のような、ファイルを転送できるサービスであったり、多種多様な用途で利用できます。しかし目的別にオンラインストレージを利用するのも、サービスが分かれてしまい、どの用途でどのサービスを利用していて、必要なデータはどこにあるのか?分からなくなってしまうケースもあるのではないでしょうか? オンラインストレージの中でもファイル共有サービスは、バックアップの用途やファイル転送の用途であっても、データを1箇所に集約し、求めるニーズに合わせた包括的なサービスです。どのように使えるのか、紹介していきましょう。 オンラインストレージファイル共有サービスで業務効率アップ ファイル共有サービスは、データやファイルを複数名で共有することができるサービスです。共有以外に使いたいニーズをどのように補ってくれるのでしょうか? ・パソコンにあるデータを一時保管したい パソコンで個人的に使用していたデータを消去してしまう可能性もあり、どこかに保管したい場合はファイル共有サービスの個人フォルダに保管することができます。個人フォルダは他の人は見ることのできない個人ごとのフォルダですので保管場所に困りません。 ・パソコンやサーバーのデータをバックアップしたい 一時保管に似ていますが、パソコンやサーバーのデータを安全な場所に自動でバックアップすることができます。バックアップするタイミングはユーザー側で選択することができますので、普段の業務を滞らせることなく利用できます。 ・ファイルを誰かに転送したい メールでは送ることができない大容量ファイルも、ファイルを転送する機能がファイル共有サービスには備わっています。別途ファイル転送サービスを用意する必要はなく、転送したいタイミングで素早く転送できますので業務に支障をきたしません。 ・必要なデータを検索してすぐ使いたい ファイル共有サービスにデータを保管した場合、探したいデータの名前の一部が分かっていれば、関連したデータを探し当てることができます。データ量が多くなればなる程、探す手間が多くなりますので、この機能があると業務効率に繋がりますね。 上記のように、ファイル共有は業務効率化に繋がる素晴らしいサービスですが、取り扱いを誤るとリスクを伴う場合もあります。どのようなリスクがあるのか、見ていきましょう。 オンラインストレージファイル共有のリスク 不正アクセスによる情報漏洩 不正アクセスによる漏洩はオンラインストレージを取り扱う通信事業者側が常に管理を徹底していますが、実はユーザー側の管理も大きく影響しています。情報流出の可能性に発展する原因となるリスクを把握し、対策をおこないましょう。 ①不正アクセスへの対策として不要なアカウントの棚卸と削除 ②パスワードの強化と定期的なパスワード監査、 ③アクセス制御ポリシーの見直し ④クライアントのセキュリティ対策(脆弱性対策) データ消失 「オンラインストレージでファイル共有しているから100%データが安全」とは限りません。 データの保障は通信事業者で確約しておりませんので、バックアップのオプションサービスが備わっているか、必ず確認してから利用しましょう。 まとめ オンラインストレージとしてのファイル共有サービスは、ファイルの共有だけではなく、ご紹介した業務効率化のための付加機能が充実したサービスです。 便利なサービスではありますが、同時に伴うリスクもありますので、しっかり把握したうえで上手に活用していきましょう!